「根を養えば樹はおのずから育つ」(東井義雄先生)という言葉があります。
根っこが丈夫な樹や草花は、どんな環境の中でもたくましく育ちます。同じように私たち人間も、外から見えない『心(根)』が行動を支えています。
たくましい根っこを育てるために、今、何が必要かをしっかりと見極めながら、子どもたちを育んでいきます。
私たちが目指しているのはいたずらに枝葉を茂らせることではなく、木全体を支える根っこを育てることです。
幼稚園の生活の中で「三つ子の魂を育てる」と言ってもその成長する様子は外からは見えません。身体の成長なら一目瞭然ですが、身体の成長よりも心の発達が著しい幼児期でもその成長を目で捉えることはなかなか難しいものです。
身体的な成長が「目に見える成長」だとすれば、心の成長は「目に見えない成長」です。見えない部分だからこそ疎かにせず、大切に育てていかなければなりません。
樹に喩えるなら「根っこ」であり、家なら土台です。
当園では「自分から先に挨拶をする」「返事は、ハイっとはっきりする」「靴は揃える」(立ったら椅子は中に入れる)の三つのお約束や腰骨を立てる活動などを毎日の繰り返しの中で生活化していきます。指導のポイントは言葉で教えるのではなく、周りの大人が日常的にこれを実践してごく自然に手本を示すことにあります。
当たり前のことを当たり前に。そんな教育を積み重ねてきた幼稚園です。
幼稚園教諭を目指すみなさん、ぜひ、当園の雰囲気を感じに見学にきてください。
子どもたちだけでなく、先輩先生たちの生き生きとした姿をご覧いただけると思います!
ある教育者の体験的
『子育て四訓』
- 乳児はしっかり抱いて 肌を離すな
- 幼児は肌を離せ 手を離すな
- 少年は手を離せ 目を離すな
- 青年は目を離せ 心を離すな
見えないところで
(教育者・東井義雄先生)
見えないところで
見られることを 期待せず
ひたすら はたらいている 根
それに支えられ 養われて
天にそびえる 大樹があり
花が 花咲き
実が 実を結ぶ。
『三つ子の魂百までも』
(園の教育の元となっていることわざ)
三つ子とは、3~5歳くらいの幼児を指します。
幼児期は人間の根っこを育む大切な時期です。
この大切な幼児期に
子どもの成長の特徴をしっかりと捉え
一人一人が生まれながらに持っている
『心の珠』を磨き上げる教育を実践します。
叱り方十ヶ条
(林田勝四郎先生)
- 比べて叱るな一対一
- 小言はあっさりわかりよく
- 「あやまりなさい」をおしつけず
- 早口、小言はやめにして
- 心のふるさと感じさせ
- はずかしめることをやめにして
- ほめた後から言い聞かせ
- なっとくさせた後叱り
- 体罰などはやめにして
- 自信の芽を育てましょう
ほめ方十ヶ条
(林田勝四郎先生)
- わが子の長所をみつけては喜びほめる親になろう
- どんな小さなよいことも子の行いを喜ぼう
- ことばだけのほめことばは、子どもの心に響かない
- 寝物語に子をほめる、父母の心は子に響く
- 子どもがよいことをした時、仲の良い他人にはなしましょう
- ほめるが7部に叱るが3部、いつも忘れず守りましょう
- 叱った後は必ずほめて、子どもを励ます親になろう
- いつでもデレデレ子に甘い、親のほめ方ききめなし
- 親の正しい願いや理想、自信はほめるものさしだ
- まことの愛のある親ならば、子のほめ方は上手で正しい